目標達成は2023年!-健康保持に向けた大分県内の取り組み-

2023年度末までに達成すべき目標と医療費の見込み

高齢化の進展と医療の高度化に伴い、大分県の県民医療費は増加傾向にあります。
この項目では県民の健康保持に関して設定された目標や将来的な医療費の見込み、目標達成のための施策についてご紹介いたしましょう。

大分県民の健康保持に関する目標

現在大分県の医療費増大に大きく影響を与えているのは、高血圧性疾患や高脂血症、糖尿病といった生活習慣に起因する疾病です。しかしこれらの疾病は、どれも予防が可能なものばかりと言えるでしょう。大分県では生活習慣病発症・重症化の予防化に向けて、特定健康診査の受診率と特定保健指導の実施率向上を目標とし、取り組みを始めています。

2015年時点の特定健康診査受診率は52.0%ですが、これを2023年度末までに70%に向上させることが目標です。また特定保健指導に関しては、22.9%のところを45%にまで引き上げることが目標とされています。これらの目標を達成できた場合、メタボリックシンドロームの該当者および予備群や喫煙率に起因する、特定保健指導対象者を大幅に減少させることが可能と目論まれているのです。

また高齢期特有の低栄養、筋量低下による心身機能の低下による疾病予防について言及されています。これらに対しては、特定保健指導だけでなく栄養・口腔指導を強力に推進することで対策とする見込みです。

2023年度の医療費見込み

先ほども述べました通り、高齢化の進展と医療の高度化は、県民の医療費増大の主要因となっています。この増加傾向は今後も続き、2023年には5,258億円にまで増大する見込みです。2015年時点の4,662億円と比較すると、12%近い伸び率となります。

大分県内の目標達成に向けた施策

大分県では県民の健康を維持・向上を目的として、さまざまなしさくの取り組みを始めています。1つは生活習慣病の発症・重症化予防のための取り組みです。保険者による健診等のデータを活用し、地域全体の医療費や健康課題の分析を行い、保健事業の円滑な実施の支援が期待されています。

さらに保険者協議会と連携し、特定保健指導従事者の技術向上を狙った研修会や県民への広報・啓発を行い、喫煙率の低減や、歯と口の健康づくりを推進し、県民の健康寿命の延伸に繋げます。また子どもの頃からの健康づくりを推進するために、食習慣や生活習慣、運動習慣に関する指導を行い、自己管理能力を高める取り組みを推進します。その他様々な取り組みが企画されており、そのどれもが「健康寿命日本一おおいた県民運動」につながる取り組みばかりです。