癌!脳卒中!!心筋梗塞!!!-福岡県の五疾病の現状-

5疾病の医療連携体制の構築

死亡率の上位疾病や、社会問題化して久しい精神疾患といった現代病に対する対策のため、医療連携体制の構築が進んでいます。以下ではその代表的なものをご紹介します。

1.がん

かかりつけ医からの指導による生活習慣の改善と共に、がんの疑いのある患者へのがん診療機能を持つ医療機関に紹介し、早期発見・早期治療に繋げることのできる体制構築が進んでいます。またがん診療機能を持つ医療機関では診療ガイドラインを作成することで、診療・治療・予後のフォローアップに至る、一気通貫の医療サービス提供を行える環境作りも進んでいます。そうした活動は、全て患者本位の医療に立ち戻るという理念の下に行われ、それぞれの患者に最も適した治療計画の策定や介護領域、がん患者への支援策と連携されます。

2.脳卒中

効果的な保健指導の実施による予防を強化するため、保健指導者の育成研修を行うだけでなく、市町村・関係団体と連携し、福岡県健康増進計画に沿って県民に対する健康づくりの啓発を行います。またそれらの活動を通じ、症状出現時の対応に関する情報を発信し、脳卒中発症時の迅速な受診に繋げる狙いもあるのです。更に病院前救護体制の強化のため、消防機関との連携し、救護体制の充実が図られます。

3.心筋梗塞等の心血管疾患

脳卒中と同じく、保険指導者育成研修を行い、健康づくりの啓発をおこないます。また情報発信や救護体制の強化といった部分に関しても同様です。

4.糖尿病

生活習慣に起因する糖尿病に対しては、啓発イベントや各種研修会を開催することで糖尿病に関する正しい知識を県民に提供し、発症予防に繋げます。また保健指導実施率を向上させ、発症・重症化を予防できる環境づくりを行います。これらの活動は、関係団体・市町村と連携し行われることは言うまでもありません。さらに初期診療体制の充実を図り、要治療患者が適切な治療を受けられる体制づくりも推進されています。

5.精神疾患

統合失調症については、地域ぐるみの包括ケアシステムの構築が重要であり、地域生活に必要な支援の強化を図ります。具体的には福祉サービス事業者や訪問看護ステーション等と連携し、住み良い環境づくりを推進します。また躁うつ病に関しては、かかりつけ医の対応能力を向上させることで自殺防止に繋げ、精神科との連携をより緊密とすることで対策としています。またアルコールや薬物への依存症は、小学校から年代に応じた注意喚起と適切な情報提供を行うことで予防とし、依存症患者に対しては適切な治療を施せるよう、一般医療機関と専門機関の連携推進への取り組みを強化するものです。